目を閉じて少しだけ闇に逃げる
ずきずきと広がる痛み。
それでも、目からの刺激が減るだけ、痛みが薄まるような気がして。
その、一瞬。
そっといたわるようにのばされた腕の奥から
「……しんどい?」
包み込むような、声。
「大丈夫、だよ」
微笑んで見せても
真偽を図るようにじっと見つめた後で、
今度は探るように
「頭、痛い、?」
なんでわかるの、って目を見開いた私に
心配くらいさせてくれよって、完璧に隠さないでくれよ、って困ったように微笑んで。
……ああ。
やせ我慢なんか通じないんだね。
だから私が かなわない人。
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